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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科68巻7号

2014年06月発行

文献概要

臨床統計

テラプレビル(テラビック®)を併せた3剤併用療法によるC型肝炎治療での皮膚症状の発現について

著者: 吉方佑美恵1 石氏陽三1 松尾光馬1 穂苅厚史2 高木一郎2 銭谷幹男2 田尻久雄2 中川秀己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科学講座 2東京慈恵会医科大学付属病院消化器肝臓内科

ページ範囲:P.550 - P.554

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要約 テラプレビルはC型肝炎ウイルスセリンプロテアーゼの特異的阻害薬であり,ペグインターフェロンとリバビリンを併せた3剤併用療法が2011年9月に承認されている.同法では皮膚症状が8割以上に出現し,皮膚粘膜眼症候群などの重篤な皮膚障害を生じることもある.今回,当院で2011年1~8月に3剤併用療法を開始した20症例の皮膚症状の臨床,発現時期について検討した.皮膚症状は80%の症例でみられ,多くは治療開始後4週間以内に出現していた.皮疹は,湿疹型,播種状紅斑,ちくちくした痛痒さ,紅色丘疹,掻痒,手足の落屑,蕁麻疹型,環状紅斑と多彩であった.皮膚科医はこのような副作用に精通し早期に診断・治療を開始することが求められる.

参考文献

1) 鳥居秀嗣:肝胆膵 63:1188, 2011
2) Kumada H, et al:J Hepatol 56:78, 2012
3) 今福信一:医学の歩み 241:573, 2012
4) 田辺三菱製薬「テラビック皮膚障害に対するポイント」

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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