臨床皮膚科69巻10号

2015年09月発行

連載 Clinical Exercise・97

Q考えられる疾患は何か？

著者： 橋本喜夫¹

所属機関： ¹JA北海道厚生連旭川厚生病院皮膚科

ページ範囲：P.717 - P.718

症例
患　者：30歳，女性
主　訴：消長を繰り返す膨疹と，両前腕，両下腿の限局性浮腫
既往歴：授乳中
家族歴：特記すべき事項なし．
現病歴：初診の1か月前，特に誘因なく両側前腕，下腿の浮腫が出現し，膨疹の出現も繰り返したため，当院内科を受診したが，内科的異常所見はなく，当科へ紹介された．
現　症：両前腕から，手，両下腿に著明な指圧痕を残さない浮腫を認めた(図1)．内科初診後から当科初診までの1週間の間に体重が3kg増加していた．発熱，関節痛は認めなかった．