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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻11号

2015年10月発行

文献概要

症例報告

皮膚リンパ管型Mycobacterium marinum感染症の1例

著者: 八木夏希1 中尾将治1 筒井清広1 力丸修2

所属機関: 1石川県立中央病院皮膚科 2力丸医院

ページ範囲:P.863 - P.867

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要約 46歳,男性.熱帯魚を飼育し,右手(素手)で水槽の清掃をしていた.初診4か月前,右4指に小結節が出現した.その後,右上肢に皮下硬結が多発した.初診時,右手背に波動触れる紅色結節,右前腕・上腕に多数の皮下硬結を認めた.皮膚病理組織像では,真皮中層から皮下組織にかけて膿瘍形成と,中心部に壊死を伴う類上皮肉芽腫がみられ,Ziehl-Neelsen染色で菌体が認められた.膿瘍および生検組織からの培養,およびDNA-DNA hybridizationによりMycobacterium marinum感染症と診断した.ミノサイクリン200mg/日を開始し,紅色結節は軽快したが,薬疹が出現したため投与31日目で中止し,レボフロキサシン500mg/日へ変更して投与149日で皮下硬結が消失した.治癒までに長期の薬剤投与期間を要したが,レボフロキサシン単剤治療はM. marinum感染症の有効な治療選択肢の1つと考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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