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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻11号

2015年10月発行

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文献紹介 欧州人の典型的なブロンド髪がゲノム上の1塩基で制御されている1例 フリーアクセス

著者: 藤田春美1

所属機関: 1慶應義塾大学

ページ範囲:P.876 - P.876

文献概要

 ヒトにおいてわかりやすい多様性のある表現型の1つに毛髪色がある.近年,全ゲノム相関解析(genome-wide association studies:GWAS)にて色素制御に関する複数の候補領域が明らかにされたが,塩基変異の同定までには至っていなかった.
 KITLG遺伝子は生物の発生および細胞分化に必須であり,ヒトのみならず,マウスや魚の着色遺伝形質の制御に関わることが知られ,毛包では色素細胞の遊走や増殖を促す.マウスのオルソログ遺伝子であるKitlの発現量が低い系統では体毛の色素欠損,マスト細胞および造血系の異常を起こす.さらにヒトではKITLGの上流にあるSNP(rs12821256)が欧州,特に北欧人において置換頻度が高く,ブロンド髪色形質の決定に有意に関連することが判明していた.

参考文献

Cebula A, et al:Thymus-derived regulatory T cells contribute to tolerance to commensal microbiota Nature 497:258-262, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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