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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻12号

2015年11月発行

文献概要

症例報告

ドセタキセルとシクロホスファミド投与後に乳癌術後創部に出現したfixed erythrodysaesthesia plaqueの1例

著者: 八丁目直和1 浅野雅之1 松田好郎2 相場節也1

所属機関: 1東北大学医学部皮膚科学講座 2宮城厚生協会坂総合病院

ページ範囲:P.912 - P.916

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要約 66歳,女性.2013年12月に右乳癌に対して乳房切除術を受け,その1か月後よりドセタキセル70mg/m2とシクロホスファミド600mg/m2の3週ごと,1回投与の治療が開始された.3クール目終了10日後に,乳癌手術創部に瘙痒を伴う皮疹が出現した.皮疹が限局性であったため4クール目の抗癌剤が継続投与され,4クール目投与2日後に当科を受診した.乳癌手術創部を中心に不整形な落屑を伴う紅褐色斑を認め,病理組織検査で表皮角化細胞の配列の乱れと異常角化細胞が散見された.Fixed erythrodysaesthesia plaque(FEP)と診断し,ステロイド外用薬により加療した.皮疹は徐々に改善し,皮疹出現41日後には皮疹は色素沈着となって治癒した.FEPはドセタキセルによる稀な薬疹の1つだが,薬剤の中止を必要としない点が重要である.

参考文献

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7) Lorusso D, et al:Ann Oncol 18:1159, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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