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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻12号

2015年11月発行

文献概要

臨床統計

乾癬患者に対する生物学的製剤導入前の軀幹部CT検査の有用性に関する検討

著者: 國行秀一1 松村泰宏1 平田央1 前川直輝1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター皮膚科

ページ範囲:P.967 - P.972

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要約 当院の乾癬外来では,生物学的製剤導入前のスクリーニング検査として,結核・悪性腫瘍・その他の合併症の有無を調べる目的で,軀幹部(頸部〜骨盤部)CT検査を実施している.生物学的製剤の適応と判断し,CT検査を実施した乾癬患者は40例で,65歳以上14例,64歳未満26例であった.65歳以上の症例から,悪性腫瘍が3例(多発性肝細胞癌,前立腺癌,直腸癌),腹部大動脈瘤が2例(総腸骨動脈瘤,腎下部大動脈瘤)発見された.一方,64歳以下の26例では,異常は確認されなかった.検討症例数が少数であるが,65歳以上の高齢者において,導入前の軀幹部CT検査が,悪性腫瘍・動脈瘤などの発見に有用と思われた.

参考文献

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8) Golledge J, et al:Circulation 116:2275, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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