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いよいよ始まる新専門医制度
著者: 佐山浩二1
所属機関: 1愛媛大学大学院医学系研究科皮膚科
ページ範囲:P.986 - P.987
文献購入ページに移動 日本専門医機構が2014年5月に設立され,正式に新専門医制度が始まることになった.私は日本皮膚科学会の専門医資格認定委員長として,岩月啓氏専門医制度委員長,石河晃研修プログラム委員長,および委員の皆様とともに新制度の立ち上げに携わってきた.ここでは新専門医制度の設立の経緯と問題点について述べてみたい.
内科,外科などの基本18専門科+総合診療科の合計19領域の専門医制度がスタートする.新制度は,医師の質の担保を目的とすること,患者が受診する際の良い指標となること,国からの関与を受けず自律的に運営することを理念として掲げている.そのため,独立した専門医機構を立ち上げたわけである.従来は日本皮膚科学会が主体となって皮膚科専門医制度を運営してきたが,新制度では19領域の専門医制度を日本専門医機構が統一的に運営することとなる.当初は,学会の影響力を極力排除するものの実務はすべて学会に投げるという矛盾する体制を機構は構築しようとしていたが,学会抜きに専門医制度が成り立つはずもなく,結局学会が専門医機構の社員となる形で一応決着がついた.理念はすばらしいものの,機構自身には実務能力がないのでそうならざるを得なかった.機構が認定するとはいうものの,実務的に専門医制度を運営するのは各学会となり,それを機構が制御するという図式となる.
内科,外科などの基本18専門科+総合診療科の合計19領域の専門医制度がスタートする.新制度は,医師の質の担保を目的とすること,患者が受診する際の良い指標となること,国からの関与を受けず自律的に運営することを理念として掲げている.そのため,独立した専門医機構を立ち上げたわけである.従来は日本皮膚科学会が主体となって皮膚科専門医制度を運営してきたが,新制度では19領域の専門医制度を日本専門医機構が統一的に運営することとなる.当初は,学会の影響力を極力排除するものの実務はすべて学会に投げるという矛盾する体制を機構は構築しようとしていたが,学会抜きに専門医制度が成り立つはずもなく,結局学会が専門医機構の社員となる形で一応決着がついた.理念はすばらしいものの,機構自身には実務能力がないのでそうならざるを得なかった.機構が認定するとはいうものの,実務的に専門医制度を運営するのは各学会となり,それを機構が制御するという図式となる.
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