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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻13号

2015年12月発行

文献概要

今月の症例

ウガンダ渡航後のスナノミ症の1例

著者: 稲津美穂子1 四津里英1 玉木毅1 的野多加志2 加藤康幸2 林利彦3

所属機関: 1国立国際医療研究センター病院皮膚科 2国立国際医療研究センター病院国際感染症センター 3国立感染症研究所昆虫医科学部

ページ範囲:P.988 - P.991

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要約 21歳,女性.東アフリカ・ウガンダ共和国に2週間滞在した.帰国から10日後,右母趾爪郭の疼痛,皮疹に気づいた.右母趾爪郭に径5mm大の緊満性の黄白調小結節が1か所あり,粟粒大の黒色点が透見された.臨床所見,スナノミ症の流行地への渡航歴より,スナノミ症を疑い摘出した.実体顕微鏡にて虫体,虫卵の充満した卵巣が確認され,虫体はTunga penetransと同定された.当院では,2009年10月〜2013年10月の4年間に,自験例を含め計6例のスナノミ症患者が受診している.グローバル化に伴い,日本でも今後症例数の増加が予想される.

参考文献

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11) Jawoko K:CMAJ 183:E33, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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