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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻3号

2015年03月発行

文献概要

症例報告

下大静脈閉塞症を背景として発症した下肢蜂窩織炎の1例

著者: 中里信一1 村松憲1 北村真也1 佐藤英嗣1

所属機関: 1帯広厚生病院皮膚科

ページ範囲:P.235 - P.238

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要約 86歳,男性.既往歴に左下肢深部静脈血栓症と左下肢蜂窩織炎があり,ワルファリンを内服中である.初診の数時間前から右下肢の発赤,腫脹,疼痛を自覚した.右下肢の広い範囲に境界不明瞭な発赤を呈し,圧痛と熱感を伴っていた.両下肢の腫脹があり,特に右下肢で顕著であった.血液検査上,白血球増多とCRP高値があり,造影CTでは下大静脈の閉塞を呈していた.抗生剤投与などの入院加療を行い,軽快後は弾性ストッキングを着用して再発予防に努めた.下大静脈閉塞症は下肢静脈不全症の特殊例とされ,下肢静脈不全症は下肢蜂窩織炎の危険因子である.下肢蜂窩織炎では自験例のように体幹の静脈の精査が必要となる場合もある.下大静脈閉塞症を含む下肢静脈不全症に合併した下肢蜂窩織炎の再発予防のためには,下肢静脈不全症の治療が必要と考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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