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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻4号

2015年04月発行

文献概要

症例報告

右頰骨に生じた骨腫の1例

著者: 戎谷昭吾1 最所裕司2 森田未沙子3 長島史明1 木村知己1 井上温子1 赤松誠之1 山崎由佳1 稲川喜一1

所属機関: 1川崎医科大学形成外科学 2姫路赤十字病院形成外科 3神戸赤十字病院形成外科

ページ範囲:P.297 - P.301

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要約 52歳,女性.外傷等の誘引なく6年前から右頰部の突出を自覚し,徐々に増大を認めた.当科受診時,右頰部外側に直径約1cmの腫瘤を認めた.腫瘤は境界明瞭で皮膚との癒合はなく,下床との可動性は全くみられなかった.単純顔面CTにて骨腫を疑い,切除を行った.病理組織学的所見にて髄腔の乏しい厚い層状骨を認め,骨腫と診断した.顔面に単発で発生する骨腫は副鼻腔・下顎骨での報告が多い.骨腫の発生原因としては外傷性変化・炎症性刺激・遺伝性因子・内分泌障害などさまざまな要因が指摘されている.頰骨に発生した骨腫の報告は非常に少なく,われわれが検索しえた限りでは本邦4例目であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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