文献詳細
文献概要
増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015 3.新しい検査法と診断法
発汗機能検査update
著者: 西澤綾1
所属機関: 1防衛医科大学校皮膚科
ページ範囲:P.64 - P.70
文献購入ページに移動summary
発汗異常には発汗消失,低下や発汗過多があり,発汗異常をきたす疾患は多岐にわたる.診断には基礎疾患の検索とともに,発汗機能検査による発汗異常領域の他覚的な把握および障害が中枢性か,交感神経節後性かの推定が必要となってくる.発汗機能検査には,定性的発汗測定,定量的発汗測定があり,定性的検査法としてミノール法,定量的では換気カプセル法,定量的軸索反射発汗試験などがある.発汗が起こる様式は,精神性発汗,温熱性発汗,味覚性発汗,脊髄反射性発汗,薬物性発汗の5つに大別できるが,発汗機能検査は発汗異常の症状にあわせ組み合わせて行っていく必要がある.今回はさまざまな検査法についての概説および,新しい検査法である光コヒーレンストモグラフィーについても紹介した.
発汗異常には発汗消失,低下や発汗過多があり,発汗異常をきたす疾患は多岐にわたる.診断には基礎疾患の検索とともに,発汗機能検査による発汗異常領域の他覚的な把握および障害が中枢性か,交感神経節後性かの推定が必要となってくる.発汗機能検査には,定性的発汗測定,定量的発汗測定があり,定性的検査法としてミノール法,定量的では換気カプセル法,定量的軸索反射発汗試験などがある.発汗が起こる様式は,精神性発汗,温熱性発汗,味覚性発汗,脊髄反射性発汗,薬物性発汗の5つに大別できるが,発汗機能検査は発汗異常の症状にあわせ組み合わせて行っていく必要がある.今回はさまざまな検査法についての概説および,新しい検査法である光コヒーレンストモグラフィーについても紹介した.
参考文献
1) Minor V:Z Neurol 101:302, 1927
2) 佐藤賢三,他:臨皮 43:889, 1989
3) 西澤 綾:Derma 216:207, 2014
4) 坂口正雄,他:発汗学 6:2, 1999
5) 田中智子,他:日皮会誌 120:1607, 2010
6) Ohmi M, et al:Skin Res Technol 18:378, 2012
7) 西澤 綾:アレルギー免疫 22:376, 2015
8) 斎藤 博:医学のあゆみ,別冊神経疾患 state of arts Ver.1, p228, 1999
9) 中里良彦:自律神経 43:327, 2006
10) 西澤 綾,横関博雄:発汗機能検査法,定番皮膚科外来検査のすべて,文光堂,p80, 2015
11) Kitaba S, et al:Allergol Int 60:387, 2011
掲載誌情報