文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015
3.新しい検査法と診断法
文献概要
summary
小児の掌蹠色素細胞母斑の特徴は,皮溝平行パターンと皮丘の規則的な点状色素沈着の組み合わせであるさや豆パターン(peas-in-a-pod pattern),二本線・点亜型の皮溝平行パターンである.病変の中央には,灰青色の色素沈着や紅色の拡張した皮丘が観察されることがある.また,経時的に観察するとしばしば消退傾向を示す症例があり,消退の過程ではダーモスコピー所見が不明瞭になる.そのため小児の掌蹠色素性病変には,ダーモスコピーを用いた診断アルゴリズムが適用しづらい場合がある.不要な生検を回避し,また自信を持って色素細胞母斑と診断するためにも,小児掌蹠色素性病変のダーモスコピー所見の特徴を知っておくことは有用である.
小児の掌蹠色素細胞母斑の特徴は,皮溝平行パターンと皮丘の規則的な点状色素沈着の組み合わせであるさや豆パターン(peas-in-a-pod pattern),二本線・点亜型の皮溝平行パターンである.病変の中央には,灰青色の色素沈着や紅色の拡張した皮丘が観察されることがある.また,経時的に観察するとしばしば消退傾向を示す症例があり,消退の過程ではダーモスコピー所見が不明瞭になる.そのため小児の掌蹠色素性病変には,ダーモスコピーを用いた診断アルゴリズムが適用しづらい場合がある.不要な生検を回避し,また自信を持って色素細胞母斑と診断するためにも,小児掌蹠色素性病変のダーモスコピー所見の特徴を知っておくことは有用である.
参考文献
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