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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻5号

2015年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015 4.皮膚疾患治療のポイント

弾性ストッキングの選び方

著者: 広川雅之1

所属機関: 1お茶の水血管外科クリニック

ページ範囲:P.114 - P.118

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summary
弾性ストッキングによる圧迫療法は静脈疾患やリンパ浮腫の治療や予防として行われ,使用目的に応じて適切なタイプやサイズ,圧迫圧,伸び硬度のストッキングを選択する.長さによってハイソックス,ストッキング,パンティストッキングに分類されるが,通常は着脱しやすいハイソックスタイプを第一選択とする.圧迫圧は下肢静脈瘤で皮膚炎がない場合は20〜30mmHg,うっ滞性皮膚炎を伴う場合は30〜40mmHg圧のストッキングを使用する.リンパ浮腫では30〜40mmHg以上の圧迫圧のストッキングを理学療法後の患肢の状態を維持する目的で使用する.無症状の下肢静脈瘤に対して進行予防の目的で弾性ストッキングは着用させない.適切なストッキングを選択しないと着用困難であったり合併症を生じるため,弾性ストッキングコンダクターの資格を持つコメディカルと協力しながら適切な圧迫療法を行う必要がある.

参考文献

1) 孟  真:最新医学別冊新しい診断・治療のABCシリーズ86,静脈血栓症・静脈瘤,最新医学社,p161, 2014
2) 平井正文,八杉 巧:新弾性ストッキングコンダクター,へるす出版,p42, 2010
3) 平井正文:最新テクニック下肢静脈瘤の診療,中山書店,p148, 2008
4) 広川雅之:jmedmook05いきなり名医! これでわかった下肢静脈瘤診療,日本医事新報社,p113, 2009
5) 肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン作成委員会:肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン,メディカルフロントインターナショナルリミテッド,p1, 2004
6) 弾性ストッキングコンダクター養成委員会:日本静脈学会.(オンライン),入手先http://www.js-phlebology.org/,(参照2014-11-20)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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