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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻5号

2015年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015 5.皮膚科医のための臨床トピックス

日本人の美白遺伝子

著者: 阿部優子1 鈴木民夫1

所属機関: 1山形大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.164 - P.166

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summary
ヒトの皮膚色を決めるのに最も重要なのはメラニンである.このメラニン合成に関わる遺伝子は200以上知られているが,民族間あるいは民族内における皮膚色の多様性に寄与している遺伝子については未知の点が多い.日本人は国際的には比較的均一の集団とされているが,日本人の中にあっても皮膚色には明らかな個体差が認められ,古来より「色の白いは七難隠す」として色白を珍重してきた経緯がある.そこでわれわれは,日本人皮膚色の個体差を決定している遺伝学的因子(美白遺伝子)を明らかにすることを試みた.その結果,眼皮膚白皮症(oculocutaneous albinism:OCA)原因遺伝子のOCA2のA481TアリルとH615Rアリルが日本人皮膚色に大きく関わっていることがわかった.

参考文献

1) Lamason RL, et al:Science 310:1782, 2005
2) Suzuki T, et al:Am J Med Genet 118A:402, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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