文献詳細
文献概要
増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015 5.皮膚科医のための臨床トピックス
フィラグリンを増やす新規アトピー治療薬
著者: 大塚篤司1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科皮膚科学講座
ページ範囲:P.167 - P.169
文献購入ページに移動summary
フィラグリンは皮膚バリア機能に重要な役割を果たす蛋白であり,フィラグリン遺伝子の異常とアトピー性皮膚炎の有病率には相関関係がある.実際,フィラグリン遺伝子に異常があるflaky tailマウスではアトピー性皮膚炎症状が自然発症する.近年,われわれはフィラグリン蛋白の発現を促進することでアトピー性皮膚炎の症状を改善させる化合物を見出した.今後,バリア機能回復に着目したアトピー性皮膚炎新規治療法の開発が期待される.
フィラグリンは皮膚バリア機能に重要な役割を果たす蛋白であり,フィラグリン遺伝子の異常とアトピー性皮膚炎の有病率には相関関係がある.実際,フィラグリン遺伝子に異常があるflaky tailマウスではアトピー性皮膚炎症状が自然発症する.近年,われわれはフィラグリン蛋白の発現を促進することでアトピー性皮膚炎の症状を改善させる化合物を見出した.今後,バリア機能回復に着目したアトピー性皮膚炎新規治療法の開発が期待される.
参考文献
1) Elias PM & Schmuth M:Curr Opin Allergy Clin Immunol 9:437, 2009
2) Palmer CN, et al:Nat Genet 38:441, 2006
3) Brown SJ & McLean WH:J Invest Dermatol 132:751, 2012
4) van den Oord RA & Sheikh A:BMJ 339:b2433, 2009
5) Rodriguez E, et al:J Allergy Clin Immunol 123:1361, 2009
6) Fallon PG, et al:Nat Genet 41:602, 2009
7) Moniaga CS, et al:Am J Pathol 176:2385, 2010
8) Otsuka A, et al:J Allergy Clin Immunol 133:139, 2014
掲載誌情報