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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻6号

2015年05月発行

文献概要

症例報告

LDLアフェレーシスとステロイドパルス療法が有効であったと思われるコレステロール結晶塞栓症の1例

著者: 宇山美樹1 石井一之2 相川丞2 石河晃3 岩渕千雅子1

所属機関: 1日産厚生会玉川病院皮膚科 2日産厚生会玉川病院循環器内科 3東邦大学医療センター大森病院皮膚科

ページ範囲:P.369 - P.373

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要約 81歳,女性.狭心症に対し,心臓カテーテル検査を行った後,右下腿から右足趾にかけて網状皮斑が出現した.初診時,右下腿,右足底,右足背部に網状皮斑を認め,右第3,4趾は疼痛を伴い暗紫色調を呈していた.左足背と下腿の一部にも網状皮斑を認めていた.病理組織像では,真皮深層から皮下脂肪織の血管内腔に紡錘形のコレステロール裂隙を認めた.臨床経過と病理組織像よりコレステロール結晶塞栓症と診断した.治療はLDLアフェレーシスとステロイドパルス療法の併用を行った.網状皮斑は徐々に消退し,右第3,4趾のみ壊疽となり自然脱落したが,断端は上皮化した.自験例では早期のLDLアフェレーシスとステロイドパルス療法の併用が著効した.皮膚症状と腎機能障害の改善に有効な治療法であったため,若干の文献的考察も加え報告する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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