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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻6号

2015年05月発行

文献概要

症例報告

マムシ咬傷の1例—重症化の予測について

著者: 浜出洋平1 山本修司2 佐藤英嗣1

所属機関: 1帯広厚生病院皮膚科 2帯広厚生病院麻酔科

ページ範囲:P.427 - P.430

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要約 41歳,男性.右母指をマムシに咬まれ,2時間後に受診した.初診時に右前腕の腫脹を認め,翌日には右腕全体に腫脹が進行し,血清中のクレアチンキナーゼ(CK)とミオグロビンの高値も認めた.マムシ抗毒素血清を投与し,症状は第4病日から軽快傾向となり,腎不全などの合併症を起こさず退院した.マムシ咬傷は時に致命的となるため,末梢血白血球数(WBC)やCK値から重症化する可能性が高い症例の予測を含めたマムシ咬傷治療フローチャートを作成した.このフローチャートの重症化予測項目に該当した場合は,重症化に備えて速やかに高度治療へ移行できるような体制を整えておくことが重要である.

参考文献

1) 瀧 健治,他:新薬と臨牀 55:177, 2006
2) Okamoto O, et al:J Dermatol 36:277, 2009
3) Bosch X, et al:N Engl J Med 361:62, 2009
4) 藤山芳樹,他:日救急医会中部誌 7:19, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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