icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻8号

2015年07月発行

文献概要

連載 Clinical Exercise・95

Q考えられる疾患は何か?

著者: 光戸勇1

所属機関: 1福井県立病院皮膚科

ページ範囲:P.537 - P.538

文献購入ページに移動
症例
患 者:33歳,男性
主 訴:右下口唇・口角の皮疹
家族歴および既往歴:特記すべき事項なし.
現病歴:7月に舌尖端のびらんと齲歯にて,歯科を受診した.口腔内細菌感染症と診断され,セフポドキシムプロキセチルを,1日200mgを4日間内服した.内服後,右下口唇にびらんと亀裂が出現し,トリアムシノロンアセトニド外用にて治療し,軽快した.同年9月下旬に,再度,口腔内感染症に対してセフジニル150mg/日を4日間内服した.口腔内の症状が軽快しないため,別の歯科にてセフポドキシムプロキセチル200mg/日を4日間内服した.セフポドキシムプロキセチル内服中に,再び右下口唇にびらんと亀裂を生じた.トリアムシノロンアセトニド外用にて治療していたが,頻回に口角の皮疹を生じるため,精査目的に同年10月に当科を受診した.
現 症:右下口唇・口角に暗赤色の色素沈着と鱗屑があった(図1).体幹四肢のほかの部位には同様の皮疹はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?