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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科69巻8号

2015年07月発行

文献概要

症例報告

二次性細菌感染により壊疽性膿瘡様皮疹を呈した水疱性類天疱瘡の1例

著者: 田中諒1 福田桂太郎1 平井郁子1 舩越建1 髙江雄二郎1 天谷雅行1 田中勝2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2東京女子医科大学東医療センター皮膚科

ページ範囲:P.554 - P.559

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要約 67歳,男性.水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid:BP)にてプレドニゾロン内服中に,ステロイド精神病を発症し治療を自己中断した.その後,意識混濁,発熱,全身の皮疹をきたし,受診した.初診時,両手背,背部にびらん,臀部から下肢に紅暈を伴う壊死組織を付する潰瘍が多発し,体表面積の約20%を占めた.抗生剤投与で全身状態は速やかに改善したが,全身に緊満性水疱が出現した.水疱の病理組織では表皮下水疱を認め,蛍光抗体直接法では表皮基底膜部にC3の線状沈着がみられた.潰瘍部の細菌培養検査が陽性であったことから,二次的な細菌感染の合併により潰瘍化したBPと診断した.精神疾患を合併した患者は皮膚感染症をきたすリスクが高く,BPの皮疹が二次感染により潰瘍化し,壊疽性膿瘡様の臨床像を呈することがある.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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