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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻2号

2016年02月発行

症例報告

炭酸ガスレーザー治療が奏効した外陰部の炎症性線状疣状表皮母斑の女児例

著者: 玉嶋恵美1 竹内かおり1 木村有太子1 須賀康1

所属機関: 1順天堂大学浦安病院皮膚科学教室

ページ範囲:P.157 - P.160

文献概要

要約 10歳,女児.1歳半頃より外陰部右側に瘙痒を伴う紅斑が出現し,次第に疣状に隆起するようになった.その後,ステロイド外用薬や液体窒素療法で加療されていたが症状は改善しないため,当科を初診した.病理組織所見では,表皮は表皮突起の延長を伴う錯角化や顆粒層の消失を呈し,真皮にはリンパ球を主体とする細胞浸潤を認めた.以上より炎症性線状疣状表皮母斑(inflammatory linear verrucous epidermal nevus:ILVEN)と診断した.罹患部位と年齢を考慮し,炭酸ガスレーザー焼灼による治療を3回行ったところ,皮疹と瘙痒の明らかな改善がみられた.本レーザー治療は,低侵襲であり,整容面でも優れるため,ILVENの治療の選択肢の1つになると考えた.

参考文献

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8) Turk BG, et al:Cutis 89:273, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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