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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻3号

2016年03月発行

文献概要

症例報告

Lhermitte-Duclos病を伴うCowden病の1例

著者: 龍神操1 伊東可寛1 五味博子1 保谷克巳2 片上秀喜3 早川和人1

所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター皮膚科 2帝京大学ちば総合医療センター脳神経外科 3帝京大学ちば総合医療センター内科・臨床研究部

ページ範囲:P.219 - P.224

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要約 55歳,男性.左側頭部の違和感を主訴に当院脳神経外科を受診した.精査目的で実施された頭部MRI検査で右小脳半球に腫瘤を認め,T1強調像で特徴的な線状構造を示すことからLhermitte-Duclos病と診断された.掌蹠に多発する角化性病変を伴っていたことからCowden病の可能性を疑われて当科を紹介された.初診時,掌蹠の角化性病変の他,頰粘膜に多発性乳頭腫を認めたが,顔面には腫瘍性病変はみられなかった.手掌の角化性丘疹の生検病理組織像では表皮の陥凹を伴う過角化が認められた.Cowden病に特徴的な粘膜皮膚症状とLhermitte-Duclos病を併せて自験例をCowden病と診断し,全身精査で過誤腫性消化管ポリープ,腺腫様甲状腺腫を認めた.Lhermitte-Duclos病については現時点で明らかな神経症状はなく,経過観察中である.成人型Lhermitte-Duclos病はCowden病の診断基準の特徴的基準の1つとして挙げられ,Cowden病患者の診療にあたって念頭に置くことが必要である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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