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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻4号

2016年04月発行

文献概要

症例報告

戻し植皮を行った臀部慢性膿皮症の2例

著者: 安島さやか1 紺野隆之1 山田真枝子1 大浪千尋1 岡村賢1 鈴木民夫1

所属機関: 1山形大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.307 - P.310

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要約 症例1:54歳,男性,重機運転手.30年以上前から左臀部に皮下膿瘍,排膿を繰り返していた.症例2:51歳,男性,トラック運転手.10年以上前から両側臀部に皮下膿瘍,排膿を繰り返していた.ともに臀部慢性膿皮症の診断で保存的治療を行っていたが,根治的治療を希望したため,切除した病変皮膚から分層で採皮し,皮膚欠損部に植皮する戻し植皮を行った.両症例に糖尿病があり,症例2では腹部大動脈瘤術後でワルファリン内服中であったが,術後感染や出血はなく経過良好であった.この方法は採皮部を必要としないため低侵襲であり,臀部慢性膿皮症の治療の選択肢の1つになりうると考えた.

参考文献

1) 山田瑞貴,他:日皮外会誌 111:1511, 2001
2) 利根川守,他:日形会誌 31:181, 2011
3) 津田祐輔,他:東日本整災会誌 23:451, 2011
4) 大山拓人,他:日形外会誌 24:535, 2004
5) 田中飛鳥,他:臨皮 65:983, 2011
6) 竹森香織,他:Emergency Care:20:1145, 2007
7) 井上和之,他:皮膚臨床 49:707, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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