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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻4号

2016年04月発行

文献概要

症例報告

先天性第4趾爪甲前方彎曲症の1例

著者: 櫻井英一1 佐藤隆亮1 渡部大輔1 森志朋1 高橋和宏1 赤坂俊英1

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.353 - P.356

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要約 3歳,男児.家族歴に同症はない.出生時より両足第4趾爪甲の趾腹側への彎曲を認めていた.最近になり爪切りの困難および歩行時の軽度圧痛を訴えるようになり受診した.初診時には両足第4趾爪甲が前方に彎曲し,その遠位端は皮膚に食い込んでいた.また趾短縮も伴っていた.趾骨間関節の可動域制限はなかった.両足第4趾以外の手指,足趾には異常は認めず,他に合併する奇形は認めなかった.足趾の単純X線像で両足第4趾末節骨の短縮がみられ,先天性第4趾爪甲前方彎曲症(congenital curved nail of the fourth toe)と診断した.彎曲した爪甲が趾腹に食い込まないように爪切りの指導とコットンパッキングを行い,症状は軽減した.自験例では,単純X線上で,左足第4趾と比較して右足第4趾で末節骨の大きさが小さく,臨床的に爪甲の彎曲度および趾短縮がより重度であった.したがって末節骨の大きさがその重症度に寄与していると考えた.

参考文献

1) Iwasawa M, et al:Plast Reconstr Surg 87:553, 1991
2) Yotsumoto S, Kanzaki T:J Am Acad Dermatol 40:124, 1999
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5) Lin YC, et al:Pediatr Dermatol 24:380, 2007
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8) Mitsukawa N, et al:Ann Plast Surg 74:361, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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