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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻5号

2016年04月発行

増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016

2.皮膚疾患の病態

CHILD症候群の病態と治療

著者: 久保亮治1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.53 - P.56

文献概要

summary
CHILD(congenital hemidysplasia with ichthyosiform erythroderma and limb defects)症候群は,コレステロール生合成系の酵素をコードするNSDHLの機能欠失性変異による伴性優性遺伝性疾患である.NSDHLの活性低下により,コレステロール生合成系の反応が,NSDHLが司る反応の手前で止まってしまうことで,毒性を持った中間代謝物が蓄積し,皮膚症状を起こしていると考えられている.スタチンとコレステロールの外用により,コレステロール生合成系をNSDHLが介する反応よりも上流で堰き止める新しい治療法が考案され,CHILD症候群の皮疹の治療が初めて可能となった.

参考文献

1) Happle R:J Am Acad Dermatol 23:763, 1990
2) König A, et al:J Am Acad Dermatol 46:594, 2002
3) Paller AS, et al:J Invest Dermatol 131:2242, 2011
4) 久保亮治,他:日皮会誌 125:918, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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