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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻5号

2016年04月発行

文献概要

Derm.2016

レーザー治療と治療抵抗症例

著者: 遠藤英樹1

所属機関: 1近畿大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.90 - P.90

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 皮膚科におけるレーザー治療は年々進歩してきている.入局してからレーザー治療を専門とし,今日まで約20年間大学病院でレーザー診療に携わってきた.主に色素性疾患に対するQスイッチレーザーと血管病変に対する色素レーザーの治療を中心に行ってきた.ただ,疾患によって有効例がある反面,無効例も度々経験する.
 保険適応になっている扁平母斑は,近隣の病院やクリニックから「消せるかもしれないから一度レーザーをしてみては」と勧められ,レーザー治療目的で多くの紹介を受けるが,実際に治療開始するとレーザー治療に抵抗するケースが多い.扁平母斑は「茶アザ」とも呼ばれる茶褐色の色素斑で,素人目から見てレーザーで簡単に消せそうに見えるが,満足の得られるくらいきれいに改善するのは少数である.レーザー照射後,①いったんきれいに消失するが6〜12か月で再発するケース,②炎症後色素沈着を起こし濃くなり,元の色調から薄くならないケース,③脱色素斑気味になった後,毛孔一致性に色素が出てくるケースとさまざまな結果になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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