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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016 4.皮膚疾患治療のポイント
尋常性痤瘡における抗菌外用剤の使い方
著者: 黒川一郎1
所属機関: 1明和病院皮膚科
ページ範囲:P.96 - P.99
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尋常性痤瘡は感染症ではないが,にきび桿菌(Propionibacterium acnes )が病態に密接な役割を果たしているため,抗菌外用剤が特に炎症性痤瘡に非常に有効である.しかしながら,長期にわたる抗菌外用剤の使用は薬剤耐性菌の出現を促すことになるので,急性炎症期の3か月以内に留めるべきである.また,抗菌外用剤の単剤での使用を避け,過酸化ベンゾイル,アダパレンとの併用で用いることが強く推奨される.
尋常性痤瘡は感染症ではないが,にきび桿菌(
参考文献
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