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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
4.皮膚疾患治療のポイント
文献概要
summary
男性型脱毛症の病態の最大の特徴は男性ホルモンの影響により毛周期が短縮する結果生じる毛包のミニチュア化である.内服,外用に加え自家植毛などの治療法の選択肢があるが,内服薬としてテストステロンを活性の強いデヒドロテストステロンに変換する5α還元酵素のうちⅡ型を特異的に阻害するフィナステリドが現在主として用いられている.Ⅰ型,Ⅱ型両方の5α還元酵素を阻害するデュタステリドが内服薬として承認され今後使用が拡がると予想される.有効性が期待される一方,副作用に対する評価はいまだ一定しておらず具体的な使い分け方を議論するにはまだ時期尚早と言える.
男性型脱毛症の病態の最大の特徴は男性ホルモンの影響により毛周期が短縮する結果生じる毛包のミニチュア化である.内服,外用に加え自家植毛などの治療法の選択肢があるが,内服薬としてテストステロンを活性の強いデヒドロテストステロンに変換する5α還元酵素のうちⅡ型を特異的に阻害するフィナステリドが現在主として用いられている.Ⅰ型,Ⅱ型両方の5α還元酵素を阻害するデュタステリドが内服薬として承認され今後使用が拡がると予想される.有効性が期待される一方,副作用に対する評価はいまだ一定しておらず具体的な使い分け方を議論するにはまだ時期尚早と言える.
参考文献
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