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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻6号

2016年05月発行

臨床統計

岡山大学皮膚科における頭部血管肉腫30例の臨床統計

著者: 加持達弥1 大塚正樹1 濱田利久1 梅村啓史1 山崎修1 浅越健治2 岩月啓氏1

所属機関: 1岡山大学病院皮膚科 2国立病院機構岡山医療センター皮膚科

ページ範囲:P.447 - P.449

文献概要

要約 1995年1月〜2014年12月に岡山大学病院皮膚科で確定診断された頭部血管肉腫30名について検討を行った.初診時 平均年齢は75歳(34〜91歳,中央値75.5歳).内訳は男性21人,女性9人であった.2015年5月現在,26人死亡(すべて腫瘍死)し,死亡例の初診時からの平均生存期間は24か月(5〜110か月,中央値16か月)であった.11人が24か月以上生存し,初期治療は放射線療法と,そのうちの10人は化学療法〔パクリタキセル(PTX)orドセタキセル(DTX)〕を継続投与,あるいは追加投与していた.遠隔転移巣は肺が最多で20例,次いで肝8例,骨6例であった.当院では2006年以降は初期治療として放射線治療+化学療法(PTX or DTX)を実施している.頭部血管肉腫の治療においては,早期からタキサン系化学療法を実施し,継続することが予後の改善に有効と考えられた.

参考文献

1) Mendenhall WM, et al:Am J Clin Oncol 29:524, 2006
2) 増澤幹男:Skin Cancer 24:377, 2009
3) 藤井弘子,他:日皮会誌 123:1945, 2013
4) Fujisawa Y, et al:Br J Dermatol 171:1493, 2014
5) Yamasaki O, et al:Eur J Dermatol 11:584, 2001
6) 山崎 修:Visual Dermatol 8:68, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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