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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻7号

2016年06月発行

文献概要

症例報告

深在性エリテマトーデスの1例

著者: 福田浩孝1 簗場広一1 中川秀己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.493 - P.496

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要約 31歳,女性.初診の1年半前より右頰部に硬結を伴うやや境界不明瞭な紅色局面が出現した.デキサメタゾンプロピオン酸エステル外用にて治療されていたが改善せず,当科を受診した.抗核抗体,各種自己抗体を含め異常所見を認めなかった.病理組織学的には,表皮の液状変性,真皮のムチン沈着,真皮中層から脂肪織に異型性のないリンパ球主体の炎症細胞浸潤,変性した脂肪組織を認めた.ループスバンドテストはIgM陽性であり,深在性エリテマトーデスと診断した.プレドニゾロン内服15mg/日より開始するとともに,トリアムシノロンアセトニド局注1mgを計2回施行したところ,4週間後に硬結,紅斑は改善傾向を認めた.その後,プレドニゾロンを漸減し,陥凹は残したものの紅色局面は消退したため,6か月で内服を中止した.ステロイド局注は皮膚萎縮のリスクを伴うが,内服との併用により,皮疹改善までの期間短縮に寄与する可能性が高いと考えた.

参考文献

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8) 岩田浩明,他:皮膚臨床 43:957, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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