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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科70巻7号

2016年06月発行

文献概要

症例報告

下腹部に生じたcellular angiofibromaの1例

著者: 吉賀哲郎1 平島昌生1 信藤肇2 西田俊博3

所属機関: 1独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院皮膚科 2しんどう皮ふ科アレルギー科 3独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院病理診断科

ページ範囲:P.513 - P.517

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要約 68歳,男性.初診約1年前より下腹部に皮下腫瘤を自覚し,徐々に増大傾向を認めたため,近医内科を受診し,精査加療目的に当科を紹介受診された.触診にて下腹部に鶏卵大で弾性やや硬の可動性良好な腫瘤を触知した.生検の結果よりcellular angiofibromaを疑ったが,確定診断には至らず,全身麻酔下に腫瘍を全摘出した.腫瘍は4.0×2.5×2.5cm大,弾性軟,淡黄褐色,境界明瞭であった.組織学的には特にangiomyofibroblastomaやaggressive angiomyxomaとの鑑別を要したが,デスミンが陰性であったこと,腫瘍細胞の筋線維芽細胞への分化や粘液様間質がみられず,腫瘍の境界が整である形態学的特徴からcellular angiofibromaと診断した.本腫瘍は完全摘出している場合には再発の報告はないが,症例数が少なく,他疾患との類似点も多いことから,十分な経過観察を要する.

参考文献

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11) 渡邉昌彦,他:皮膚臨床 53:928, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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