文献詳細
文献概要
--------------------
文献紹介 Hair pull testの再定義
著者: 豊島進1
所属機関: 1慶應義塾大学
ページ範囲:P.1065 - P.1065
文献購入ページに移動 毛髪疾患の患者の病勢を把握するためにhair pull testは簡便で非侵襲的であるため一般に行われている.Hair pull testの方法としては,母指,示指,中指の3本を用い,ゆっくりと髪の毛を引っ張る方法が一般的とされている.それを頭頂部,側頭部2か所,後頭部の計4か所で施行し,抜けた本数が引っ張った本数のうち10%以内であれば陰性,それ以上であれば陽性と定義している報告もあった.
しかし,hair pull testはその低い感度と施行者による差が生じやすいために,その結果は参考程度となることも多かった.また平均でどのくらい健常者でも抜毛を認めるのかに関する考察や,しっかりとした検査前のガイドラインはなく,髪質による影響も考慮されないままhair pull testは行われてきた.
しかし,hair pull testはその低い感度と施行者による差が生じやすいために,その結果は参考程度となることも多かった.また平均でどのくらい健常者でも抜毛を認めるのかに関する考察や,しっかりとした検査前のガイドラインはなく,髪質による影響も考慮されないままhair pull testは行われてきた.
参考文献
McDonald KA, et al:Hair pull test:Evidence-based update and revision of guidelines. J Am Acad Dermatol 76:472-477, 2017
掲載誌情報