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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻13号

2017年12月発行

文献概要

症例報告

皮膚に多発する神経鞘腫から神経線維腫症2型と診断された小児例

著者: 龍神操1 伊東可寛1 五味博子1 山﨑一人2 石田康生2 早川和人1

所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター皮膚科 2帝京大学ちば総合医療センター病理部

ページ範囲:P.1066 - P.1070

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要約 7歳,男児.生来健康.幼児期より体幹に数か所,淡褐色の結節性病変を認めていた.自覚症状を伴わず自宅で経過観察していたが,初診約1週間前から圧痛が出現したため当科を受診した.初診時,軀幹を中心として全身に境界明瞭で弾性硬の結節が散在していた.結節表面は淡褐色であり,いくつかは有毛性だった.組織学的所見では,真皮内に紡錘形細胞により構成され,verocay bodyが多く存在するAntoni A型の神経鞘腫であった.脳・脊髄造影MRI所見で両側聴神経および脳神経系と脊髄に多発する腫瘍を認め,神経線維腫症2型(neurofibromatosis type 2:NF2)と診断した.NF2においては皮膚腫瘍を有する例が多いものの,皮膚症状を契機として診断に至る例は稀である.多発する神経鞘腫など,NF2に特徴的な皮膚症状の際にはMRI検査などにより神経系腫瘍の有無を精査し,NF2の早期診断に寄与できると考えた.

参考文献

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13) Attia EA, et al:Indian J Dermatol Venereol Leprol 77:594, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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