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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻2号

2017年02月発行

文献概要

症例報告

網状分層植皮による下腿潰瘍治療に局所陰圧閉鎖療法PICO®を応用した1例

著者: 遠藤嵩大1 黒羽根系一1 羽尾貴子1 鎌田英明1

所属機関: 1地域医療機能推進機構横浜中央病院皮膚科

ページ範囲:P.177 - P.180

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要約 85歳,女性.抗凝固薬,抗血小板薬内服中.転倒後に左下腿に血腫を生じ,左下腿コンパートメント症候群の診断にて緊急手術となった.その後同部位に皮膚潰瘍を生じ,広範囲に壊死がみられたため,デブリードマンを施行した.デブリードマン終了後から陰圧閉鎖療法であるPICO®創傷治癒システムを用い良好な肉芽形成が得られたため,左大腿部から採皮し,網状分層植皮を行った.植皮片の固定はPICO®を用いたが,簡便であり,植皮片の生着も良好であった.下腿の広範囲な潰瘍に対し,陰圧閉鎖療法を肉芽の形成と植皮片の固定のために用い,良好な治療結果が得られたため報告する.

参考文献

1) Llanos S. et al:Ann Surg 244:700, 2006
2) Malmsjö M. et al:Eplasty 14:e15, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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