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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻3号

2017年03月発行

文献概要

症例報告

シクロスポリンが著効した毛孔性紅色粃糠疹の1例

著者: 小谷晋平1 大森麻美子1 小坂博志1 小川真希子1 長野徹1 今井幸弘2

所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院皮膚科 2神戸市立医療センター中央市民病院病理診断科

ページ範囲:P.216 - P.220

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要約 35歳,女性.初診の2か月前から顔面,軀幹,四肢に軽い瘙痒を伴う紅色皮疹が出現し拡大したため当科を紹介された.初診時,軀幹と四肢に,周囲に鱗屑を付着する母指頭大までの乾癬様の紅斑および赤橙色を呈した毛孔一致性丘疹の集簇を認めた.掌蹠は全体的に潮紅し,著明に角化していた.左大腿外側皮疹の病理組織像では,角層と表皮に肥厚を認めたが,顆粒層の消失や表皮突起の棍棒状の延長はなく,また,真皮浅層の炎症細胞浸潤は軽度であった.臨床像および皮膚生検病理組織像より,自験例を毛孔性紅色粃糠疹と診断した.患者が挙児希望のため,シクロスポリンの内服にて加療し,3か月後に軽度の紅斑を残して略治した.本疾患の内服薬の第一選択はエトレチナートとされているが,エトレチナートが使用困難な症例において,シクロスポリンは有力な選択肢になりうると考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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