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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻3号

2017年03月発行

文献概要

症例報告

ダーモスコピーが診断の一助となった発疹性黄色腫の1例

著者: 進藤翔子1 西平守明2 則岡有佳2 白井洋彦2 三浦宏之2

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学皮膚科学教室 2堺市立総合医療センター皮膚科

ページ範囲:P.225 - P.228

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要約 35歳,男性.初診の約2か月前に,右上肢に自覚症状を伴わない丘疹が出現し,近医にてステロイド外用治療が行われたが軽快せず,当科紹介となった.肉眼では淡紅色の丘疹が多発しており黄色調は明らかではなかったが,ダーモスコピーでは黄白色の丘疹が確認できたために行った採血にて著明な脂質異常症と糖尿病を認めた.発疹性黄色腫を疑い,生検を行い確定診断した.血中トリグセリド値のコントロールにより,発疹は消退した.ステロイド外用でも難治な白色から黄色調の丘疹をみた場合はダーモスコピーでの観察をする価値があると考えた.

参考文献

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8) 齋田俊明:ダーモスコピーのすべて,南江堂,p154, 2012
9) 大川裕子,他:皮膚病診療 35:857, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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