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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻4号

2017年04月発行

文献概要

症例報告

結節性類天疱瘡の3例

著者: 城理沙1 岩崎文1 加藤雄一郎1 藤井のり子1 沼田貴史1 原田和俊1 大久保ゆかり1 坪井良治1

所属機関: 1東京医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.323 - P.329

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要約 症例1:49歳,女性.2年前より体幹,四肢に紅斑がみられた.初診時,四肢および体幹部に紅褐色の結節が多発し,両側耳前部のみに水疱を伴っていた.症例2:80歳,女性.1年前より全身に瘙痒を伴う紅斑と結節がみられた.初診時,全身に8mm大までの,孤立性結節が多発していた.初診から3か月後に,水疱の新生をみた.症例3:71歳,男性.2年前より全身に瘙痒を伴う紅色丘疹がみられた.初診時,体幹に紅色丘疹結節が多発していた.その後,水疱が出現した.3症例ともに,抗BP180NC16a抗体の上昇と病理組織学的に表皮下水疱と好酸球の浸潤があり,蛍光抗体直接法で表皮基底膜部にIgG,C3の沈着を認め,結節性類天疱瘡と診断した.本邦では1982年以降36例の結節性類天疱瘡の報告があり,そのうち痒疹結節が先行するものは26例であった.全身に多発する痒疹結節を見た場合は類天疱瘡の可能性も考慮する必要がある.

参考文献

1) Yung CW, et al:J Am Acad Dermatol 5:54, 1981
2) 土井春樹,他:皮膚臨床 56:2099, 2014
3) Roenigk RK, et al:J Am Acad Dermatol 14:944, 1986
4) 石川武人,他:西日皮膚 58:588, 1996
5) 島内隆寿,他:西日皮膚 65:227, 2003
6) Ito Y, et al:Allergy 66:1107, 2011
7) Nishie W:J Dermatol Sci 73:179, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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