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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻4号

2017年04月発行

文献概要

症例報告

術後のドレーン刺入部に生じた胆囊癌の皮膚転移の1例

著者: 吉岡愛育1 国定充1 松本拓2 蔵満薫2 錦織千佳子1

所属機関: 1神戸大学医学部付属病院皮膚科 2神戸大学医学部付属病院消化器外科

ページ範囲:P.355 - P.359

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要約 65歳,女性.初診1年2か月前に胆囊癌の診断で当院外科にて手術,術後補助療法が施行された.術後退院時より右下腹部のドレーン留置部に自覚されていた硬結部位が,1か月前より痂皮形成,排膿を認め当科を紹介され受診した.初診時,右下腹部に潰瘍を伴う境界明瞭な紅色局面と皮下硬結を認め,病理組織像により胆囊癌の皮膚転移と診断した.内臓悪性腫瘍の皮膚転移の頻度は低いが,担癌患者の生存率の向上に伴い増加傾向であり,その中には医学的な手技による医原性皮膚転移がある.自験例同様に,術後ドレナージ部位に皮膚転移した例は,論文報告で調べえた限り自験例併せて9例であった.術後ドレーン挿入部の皮膚転移発症について慎重に術後経過観察することの重要性を再認識した.

参考文献

1) 永松麻紀,他:皮の科 9:387, 2010
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7) St Peter SD, et al:Int J Gastric Cancer 33:111, 2003
8) Shimizu H, et al:Lymphology 43:19, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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