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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻5号

2017年04月発行

増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017

2.皮膚疾患の病態

ロドデノール誘発性白斑症は自己免疫病である

著者: 高木理英1 松下祥1

所属機関: 1埼玉医科大学医学部免疫学

ページ範囲:P.42 - P.45

文献概要

summary
ロドデノール(英語表記:rhododendrol)の結合を受けたチロシナーゼ蛋白から隠蔽自己抗原ペプチド(cryptic-self peptides)が産生され,これを非自己と誤認したT細胞によってメラノサイトが傷害されるという作業仮説を証明することに成功した.ロドデノールはチロシナーゼに結合し酵素活性を阻害することが知られている.基質が結合した酵素はアロステリック効果によりその高次構造を変化させる.その際,生体内のプロテアーゼが普段は接近できない場所に接近できるようになることで,生理的には存在しないペプチド断片が産生されることがある.そのようなペプチドは隠蔽自己抗原として自己免疫病を誘導しうると考えた.さらにマウスを用いた研究によりロドデノールとX線照射処理したマウスメラノーマ細胞(B16)を反復免疫することにより担癌マウスに効率的に抗腫瘍免疫を誘導できることを証明した.

参考文献

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8) Broadwell RD and Oliver C:J Cell Biol 90:474, 1981

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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