文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017
2.皮膚疾患の病態
Kallikrein-related peptidasesの炎症性皮膚疾患における役割
著者: 飯沼晋1 岸部麻里1 本間大1 山本明美1
所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学講座
ページ範囲:P.46 - P.49
文献概要
Kallikrein-related peptidasesは,複数の遺伝子から構成される分泌型のセリンプロテアーゼファミリーである.表皮では顆粒層から角層において発現している.これらは,コルネオデスモソームの分解により角層の剝離において重要な役割を果たす.さらにprotease-activated receptor 2を介した炎症反応の誘導,抗菌ペプチドのプロセッシングなど多彩な機能を持つ.表皮におけるkallikrein-related peptidasesの生理的な役割について述べるとともに,Netherton症候群,アトピー性皮膚炎,乾癬など炎症性皮膚疾患で認められるkallikrein-related peptidasesの過剰な活性化とその意義について最近の知見を解説する.
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