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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻5号

2017年04月発行

増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017

3.新しい検査法と診断法

ヘルペス感染症に対する最近の検査と考え方

著者: 宮地素子1 今福信一1

所属機関: 1福岡大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.71 - P.74

文献概要

summary
ウイルス感染を証明する検査には,血清学的方法とウイルス粒子の証拠を証明する方法がある.単純ヘルペス,水痘・帯状疱疹の診断では,水疱部からの抗原検査やウイルスDNAを検出するPCR法などが有用だが,血清学的な診断は単純ヘルペスでは持続潜伏感染して再発する性質から,初感染以外は難しい.近年,イムノクロマト法が性器ヘルペスに対して保険適用となり,短時間で局所のウイルスを証明できるようになった.イムノクロマト法は感度の面でPCR法やLAMP法に劣るが,特異度は高く臨床的には十分有用な検査である.今回,これらの検査の機序や検査方法などについて述べた.ヘルペスウイルスは潜伏感染するため検査を行う場合は,その方法や採取部位,採取時期などを考慮して結果を判断する必要がある.

参考文献

1) 早川 潤,他:日本性感染症会誌 23:119, 2012
2) 堀場千尋,他:日本性感染症会誌 21:128, 2010
3) 早川 潤:Visual Dermatol 15:838, 2016
4) 松尾光馬,他:臨皮 64(増刊):70, 2010
5) Sauerbrei A, et al:J Clin Virol 14:31, 1999
6) 鈴木道雄,木村 宏:小児科 55:1377, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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