文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017
3.新しい検査法と診断法
文献概要
summary
血管肉腫は比較的稀な間葉系悪性腫瘍であるが,高齢者に多く発生し比較的診断が難しくかつ進行が速いことなどから皮膚悪性腫瘍の中で最も予後の悪いものの1つとしてよく知られている.近年本邦では増加傾向にあるという報告もあり,きたる高齢化社会において問題となる可能性がある.このような状況に対して最近,パゾパニブをはじめとする新規治療薬が登場し,さらに頭部血管肉腫診療ガイドラインが策定された.そしてわれわれは最近,血管肉腫において新しい融合遺伝子NUP160-SLC43A3を発見した.本稿ではその詳細と今後の展望について述べる.
血管肉腫は比較的稀な間葉系悪性腫瘍であるが,高齢者に多く発生し比較的診断が難しくかつ進行が速いことなどから皮膚悪性腫瘍の中で最も予後の悪いものの1つとしてよく知られている.近年本邦では増加傾向にあるという報告もあり,きたる高齢化社会において問題となる可能性がある.このような状況に対して最近,パゾパニブをはじめとする新規治療薬が登場し,さらに頭部血管肉腫診療ガイドラインが策定された.そしてわれわれは最近,血管肉腫において新しい融合遺伝子NUP160-SLC43A3を発見した.本稿ではその詳細と今後の展望について述べる.
参考文献
1) 増澤幹男,他:日皮会誌 125:1871, 2015
2) Fujisawa Y, et al:Br J Dermatol 171:1493, 2014
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6) Barone MV, et al:Gene Dev 8:453, 1994
7) Adelmant G, et al:J Bio Chem 273:15574, 1998
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