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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻5号

2017年04月発行

増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017

4.皮膚疾患治療のポイント

保湿剤を用いた痒疹の治療

著者: 青山裕美1

所属機関: 1川崎医科大学総合医療センター皮膚科

ページ範囲:P.109 - P.113

文献概要

summary
痒疹の治療として,さまざまな工夫がされているが副作用のない効果的な治療法はない.われわれは痒疹の発生要因として発汗障害があることに着目して,保湿剤を大量に塗布部位に密封療法(occlusive dressing technique:ODT)を行い,有効な治療効果を得た.痒疹の中心部は,安静時はもちろん温熱誘発によってもほとんど汗をかかないが,保湿剤のODTを行うと痒疹の中央部位から周辺に発汗滴が増え,温熱負荷により治療前にはみられなかった発汗誘発が良好に認められた.このことより痒疹は発汗障害を伴う疾患であると考えた.

参考文献

1) 佐藤貴浩,他:日皮会誌 122:1, 2012
2) Wallengren J:Am J Clin Dermatol 5:85, 2004
3) 塩原哲夫:MB Derma 214:29, 2014
4) 宇都宮綾乃,他:そこが知りたい達人が伝授する日常皮膚診療の極意と裏ワザ,全日本病院出版会,p281, 2016
5) Shiohara T, et al:Curr Probl Dermatol 51:30, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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