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増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017 4.皮膚疾患治療のポイント
乾癬に対するアプレミラスト内服療法
著者: 大槻マミ太郎1
所属機関: 1自治医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.114 - P.119
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アプレミラストは本邦で25年ぶりとなる経口の新規低分子乾癬治療薬である.米国では2014年に乾癬性関節炎,次いで局面型乾癬で承認され,国内でも2016年12月に尋常性乾癬,関節症性乾癬で承認された.他の内服薬や生物学的製剤を含む全身治療と比較して,効果は劣るが非常に高い安全性を示す.過剰な免疫抑制をもたらす懸念がないことから,生物学的製剤で課される投与開始前のスクリーニング検査や投与開始後のモニタリング検査は不要であり,特徴的な臓器障害や併用薬剤との相互作用の懸念もほとんどないことから,クリニックレベルでも使いやすい薬剤と言える.乾癬治療における位置づけとしては,生物学的製剤導入前に用いるのが妥当と考えられるが,生物学的製剤を含めた他の治療との併用も考慮しやすい薬剤と言える.
アプレミラストは本邦で25年ぶりとなる経口の新規低分子乾癬治療薬である.米国では2014年に乾癬性関節炎,次いで局面型乾癬で承認され,国内でも2016年12月に尋常性乾癬,関節症性乾癬で承認された.他の内服薬や生物学的製剤を含む全身治療と比較して,効果は劣るが非常に高い安全性を示す.過剰な免疫抑制をもたらす懸念がないことから,生物学的製剤で課される投与開始前のスクリーニング検査や投与開始後のモニタリング検査は不要であり,特徴的な臓器障害や併用薬剤との相互作用の懸念もほとんどないことから,クリニックレベルでも使いやすい薬剤と言える.乾癬治療における位置づけとしては,生物学的製剤導入前に用いるのが妥当と考えられるが,生物学的製剤を含めた他の治療との併用も考慮しやすい薬剤と言える.
参考文献
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