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増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017
5.皮膚科医のための臨床トピックス
文献概要
summary
帯状疱疹後肉芽腫は,帯状疱疹治癒後に罹患部位に一致して生じる肉芽腫性病変である.常色から淡紅色の丘疹,紅斑,皮下結節を列序性,環状性に生じる.帯状疱疹後,肉芽腫性病変の出現時期は数日〜4年と期間に幅がある.病理組織学的所見は,真皮上層から下層に肉芽腫が多発する.治療はステロイドの外用,局注注射,内服が主体であり,抗ウイルス薬の投与は無効とする報告が多くみられる.われわれの調べた限り現在までに55例の症例が報告されているが,帯状疱疹後の皮疹を生検することは少なく,こうした病態があることはあまり知られていないため自験例を交えて考察する.
帯状疱疹後肉芽腫は,帯状疱疹治癒後に罹患部位に一致して生じる肉芽腫性病変である.常色から淡紅色の丘疹,紅斑,皮下結節を列序性,環状性に生じる.帯状疱疹後,肉芽腫性病変の出現時期は数日〜4年と期間に幅がある.病理組織学的所見は,真皮上層から下層に肉芽腫が多発する.治療はステロイドの外用,局注注射,内服が主体であり,抗ウイルス薬の投与は無効とする報告が多くみられる.われわれの調べた限り現在までに55例の症例が報告されているが,帯状疱疹後の皮疹を生検することは少なく,こうした病態があることはあまり知られていないため自験例を交えて考察する.
参考文献
1) Wolf R, et al:Int J Dermatol 34:341, 1995
2) Watanabe D, et al:J Eur Acad Dermatol Venereol 23:475, 2009
3) 福屋泰子,他:日皮会誌 113:443, 2003
4) Guill MA, Goette DK:Arch Dermatol 114:1383, 1978
5) 矢口順子,他:皮膚臨床 56:241, 2014
6) 石田恵巳留,戸倉新樹:臨皮 59:14, 2005
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