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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科71巻9号

2017年08月発行

文献概要

症例報告

びまん性紅斑を初発症状として呈したintravascular large B-cell lymphomaの1例

著者: 鈴木重行1 角田三郎2 北條洋3 江川雅巳4

所属機関: 1福島県立医科大学会津医療センター臨床医学部門皮膚科 2福島県立医科大学会津医療センター血液内科 3福島県立医科大学会津医療センター臨床医学部門病理診断科 4坂下厚生病院内科

ページ範囲:P.701 - P.704

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要約 80歳,男性,軀幹に広範囲の紅斑が生じ,血液検査にてLDH上昇と可溶性IL-2レセプター高値から悪性リンパ腫が疑われた.皮膚生検にて,真皮血管内にCD20陽性のリンパ球様大型細胞を認めintravascular large B-cell lymphoma(IVL)と診断した.治療は50% dose CHOPを1クール施行し,2クール目からはリツキサンを追加し合わせて6クール施行した.治療後に紅斑は消失した.IVLの臨床像として紅斑,毛細血管拡張,皮膚浸潤,皮下硬結,紫斑,腫瘤が認められるが,広範囲な紅斑も本症の皮膚症状として呈しうると思われ報告する.

参考文献

1) 古江増隆,岩月啓氏:皮膚科臨床アセット13,皮膚のリンパ腫,中山書店,p69,2012
2) Calamia KT, et al:Adv Exp Med Biol 455:249, 1999
3) 宮坂和男,寺江 聡:臨神経 35:1467, 1995
4) 安藤哲朗,他:神経内科 57:299, 2002
5) 島田和之,他:臨床血液 51:447, 2010
6) 三友貴代,他:臨皮 69:761, 2015
7) 角田三郎:内科 117:1355, 2016
8) 玉井佳子,他:臨床腫瘍プラクティス 3:90, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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