icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科72巻11号

2018年10月発行

文献概要

臨床統計

当科10年間で経験した偽リンパ腫の解析

著者: 脇裕磨1 村田哲1 野口絵麻1 神谷浩二1 前川武雄1 小宮根真弓1 大槻マミ太郎1

所属機関: 1自治医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.916 - P.922

文献購入ページに移動
要約 2007年1月〜2016年12月の10年間に,自治医科大学皮膚科で生検し偽リンパ腫と診断した27例を対象として,臨床像,皮疹および浸潤する細胞の特徴,治療法とその効果を検討した.初診時の平均年齢は54歳で男女差はなかった.単発16例,多発11例で,26例が顔面に生じていた.皮疹の性状は,22例で結節を形成していた.浸潤する細胞は,B細胞優位17例,T細胞優位10例であった.治癒を確認した21例を検討したところ,切除8例,生検のみ6例,ステロイド外用5例,ステロイド内服および外用1例,ステロイド局注1例であった.偽リンパ腫は良性疾患であり,生検のみでも消退を望めるため,まずは確定診断を目的とした部分生検を考慮すべきと考えた.

参考文献

1) 戸倉新樹:日皮会誌 119:1059, 2009
2) Ploysangam T, et al:J Am Acad Dermatol 38:877, 1998
3) 武岡伸太郎,他:臨皮 69(増刊):53, 2015
4) Arai E, et al:Am J Surg Pathol 23:1313, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?