文献詳細
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文献紹介 黄色ブドウ球菌由来のPSMαはIL-17依存性の皮膚炎を誘発する フリーアクセス
著者: 齋藤苑子1
所属機関: 1慶應義塾大学
ページ範囲:P.975 - P.975
文献概要
IL-1の下流のアダプター蛋白であるMyd88を全身でノックアウトしたマウス,および,皮膚ケラチノサイト特異的にノックアウトしたマウス,抗IL-36受容体抗体を投与したIL-1受容体ノックアウトマウスにおいてはコントロール群に比べて有意に皮膚炎が抑制され,病理所見で表皮肥厚の抑制や好中球の浸潤も抑制された.また,野生型マウス由来のケラチノサイトの細胞をSA由来の培養上清で刺激するとIL-1αやIL-36αの放出がみられるが,Myd88ノックアウトマウス由来のケラチノサイトでは抑制された.さらに,PSMα欠損株のSA培養上清により刺激した場合には,IL-1αやIL-36αの放出がみられなかった.皮膚炎の病変部において,Myd88をノックアウトしたマウス由来の細胞では,野生型に比べて有意にIL-17産生細胞の数が減少していた.
参考文献
掲載誌情報