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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科72巻12号

2018年11月発行

文献概要

治療

Nasolabial turnover flapによる鼻翼再建を行った基底細胞癌の4例

著者: 鹿児山浩12 結城明彦13 酒井あかり13 高塚純子1 竹之内辰也1

所属機関: 1新潟県立がんセンター新潟病院皮膚科 2富山大学大学院医学薬学研究部皮膚科学講座 3新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野

ページ範囲:P.1011 - P.1015

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要約 鼻翼に発症した皮膚悪性腫瘍を切除する際,腫瘍の組織型や腫瘍径に応じて,軟骨と粘膜を含めた鼻翼全層切除の適応となる症例をしばしば経験する.鼻翼の再建方法としては,composite graft(遊離複合移植法)やnasolabial flapが一般的であるが,中でも鼻翼全層欠損の再建に特化した皮下茎皮弁の特殊型として,1987年にSpearらが報告したnasolabial turnover flapがある.これは鼻唇溝部の皮膚を皮下茎皮弁として反転拳上し,皮弁を捻って折り畳むことで鼻翼を形成するものである.今回,腫瘍切除後に鼻翼の全層欠損を余儀なくされた基底細胞癌の4例に対して,nasolabial turnover flapによる再建術を行った.Random pattern flapであるが皮弁の血行は安定しており,手技は簡便で整容的にも優れていた.

参考文献

1) Pers M:Scand J Plast Surg 1:37, 1967
2) Spear SL, et al:Plast Reconstr Surg 79:915, 1987
3) 阿部佳容子,他:皮膚臨床 35:71, 1993
4) Argamaso R:Br J Plast Surg 28:219, 1975
5) 根本敏行,他:口科誌 57:278, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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