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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科72巻4号

2018年04月発行

症例報告

脾動脈瘤を認めた弾性線維性仮性黄色腫の1例

著者: 齊藤亨1 川口雅一1 西勝弘2 鈴木民夫1

所属機関: 1山形大学医学部附属病院皮膚科学講座 2山形大学医学部附属病院眼科

ページ範囲:P.305 - P.309

文献概要

要約 47歳,女性.10年以上前より頸部の皺を自覚していた.2014年より羞明を自覚するようになり当院眼科を受診した.両網膜色素線条と両脈絡膜新生血管を指摘され,皮膚病変については同年5月に当科を紹介され受診した.後頸部,両腋窩,両肘窩,両鼠径部に白色〜黄色の丘疹が集簇しており,腋窩からの皮膚生検で真皮内に断裂した線維が認められた.またABCC6遺伝子にナンセンス変異がみられ,全身検索目的のCT検査では脾動脈瘤を認めた.脾動脈瘤破裂症例の死亡率は10〜25%と報告されており,その存在は予後に大きく関与すると考えられる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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