文献詳細
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文献概要
本論文では,細胞間接着において重要な役割を果たす代表的なカドヘリン蛋白であるデスモグレイン(Dsg)とデスモコリン(Dsc)の接着能と構造について述べられている.教科書などでみられる表皮細胞間接着を担うデスモソームの構造の模式図では,DsgやDscが示されていることが多い.しかしながら,構成されている分子については電子顕微鏡や免疫学的研究によって解明されていても,各々の分子がどのような関係を持ち細胞間接着を担っているかは明らかでなかった.これまでの模式図では,Dsg同士,Dsc同士が結合しているように描かれることが多かった.
著者らは,沈降平衡法,表面プラズモン共鳴や各種DsgとDscを表面に固定したビーズを用いて,各々のペアでの結合能を検討している.その結果,Dsg-Dsg,Dsc-Dsc同士でも結合能があるものの,Dsg-Dscの組み合わせでより強力な結合が認められた.
著者らは,沈降平衡法,表面プラズモン共鳴や各種DsgとDscを表面に固定したビーズを用いて,各々のペアでの結合能を検討している.その結果,Dsg-Dsg,Dsc-Dsc同士でも結合能があるものの,Dsg-Dscの組み合わせでより強力な結合が認められた.
参考文献
Harrison OJ, et al:Structural basis of adhesive binding by desmocollins and desmogleins. Proc Natl Acad Sci U S A 113:7160-7165, 2016
掲載誌情報